半年間におよぶフィリピン留学。 個人的には劇的な英語力の向上があったと実感しています。 何より大きいのは、英語を話せない ⇒ 英語を話せる に変わったこと。
ただやはり自己申告ではなく、何か客観的な指標が欲しいと思っていました。 通っていた語学学校二校の内最初の一校は月に一回 TOEIC の模擬テストをやっていたこともあり、帰国後にも TOEIC を受けて留学前後でどのくらい伸びたか確認してみよう、と考えていたんですね。 留学前の得点は、留学のほぼ一年前だけど475点。Listening と Reading の得点は良く覚えていないけれど、だいたい4:6くらいの比率だったと思います。 ちなみにこの TOIEC 受験直前に丸一ヶ月間、DMM 英会話を一ヶ月間、30コマの授業を受けています。 それ以外の英語の勉強は特にやっていませんでした。
帰国後の勉強法
帰国後は半年間の留学の成果を無駄にしないために、会話力のキープを念頭に勉強していました。 とはいえ基本的に忙しい働き方をしているので、あまり無理のないやり方じゃないと続かないので、続けやすいこともかなり重視。 結果やっていたのはこの辺。
- DMM 英会話…言わずと知れた Skype 英会話の大手。一日最大3コマまで受けられるプランやってました。
- iKnow!…スマホの英単語学習アプリ。忘却曲線を考慮して忘れる頃に単語の問題を出題することで、効率的に覚えられる、というのがウリ。
- VOA…アメリカの英語初学者向けニュースサイト。単語数を絞り、ゆっくりしたスピードで読み上げてくれるのでリスニングのために。
DMM 英会話はベストエフォートでできるだけ入れる、という程度。間があくことも結構あります。 フィリピン人の先生だとかなり楽に聞き取れるので、セルビアやボスニア・ヘルツェゴビナなど東欧系の先生を中心に予約を入れていました。東欧の国の先生の方が話すスピードが速く、ちょっとだけネイティブっぽく、よりリスニングが難しい感じだったので。 多分発音がよりクリアなのはフィリピン人だと思うんですが、実際の英語話者はそれほどクリアに発音してくれない人も結構いるので、より耳を鍛えられるかなあというチョイス。
iKnow は通勤時間帯にやっていました。 フリーランスながら私は客先常駐しているので、朝晩普通に通勤しておりまして。 この通勤時間がまるっと iKnow をやる時間になっています。 だいたい往復で40分ほど費やしているので、継続的な勉強時間としては悪くない数字です。 単語教材はいろいろありますが、 TOEIC 向けのものと一般のもの、レベル的にちょうど良いものを選択しています。
VOA は以前からシャドーイングなどにも使っていましたが、帰国してからも継続して使っています。 主に歩きの移動時に、iKnow 使えない代わりに聴いていることが多いです。 家から駅まで、駅での乗り換え、駅から勤務先までは VOA。電車に乗車中は iKnow。 正直ただ英語を流して聴いているだけというやり方がそれほど学習効率がいいとは思っていませんが、さすがに歩きで他にやりようがある訳でもないし。 たまに歩きながら iKnow やったりもしてましたけどね。 歩きながらシャドーイングは、人目を気にしなければ学習効率は悪くないかもしれません。
こんな感じの勉強スタイル。 感覚的には、仕事とご飯以外の時間は結構英語漬けにしてると感じてました。
そして迎えた帰国後初 TOIEC
想定していた点数は 600〜650点くらい。 これは、アプリその他でそのくらいのスコアレンジ向けに出題される英単語の問題がだいたいレベル的にちょうど良いのと、フィリピン留学時の模擬テストの結果から導出しています。 模擬テストでは実際のところ 600超えていないんですが、その後の伸びも考えるとだいたいそのあたりに落ち着くだろうと考えたんですね。
で。 今日実際に受けてきた訳ですが。 う、うーん。 もしかしたら 600行かないかもしれない…という惨憺たる出来。
いやね、以前に比べて成長してるのは実感しましたよ? Listening は以前より聞き取れてますし、Reading も以前より読解スピード上がってます。 iKnow ではTOEIC600 コースを受けていたお陰で、あ、これ iKnow でやった単語だ!ってのもありました。 でもね、忘れていたんですよ。 まず第一に、2時間のテストをこなす集中力が TOEIC には必要だということを。
TOEIC の受験経験者、それも特に年が行っている人ほど実感していると思いますが、机に座って集中して勉強するって習慣から遠ざかると、テストを受けるのって問題を単に解くのとは別の難しさがあるんですね。 テスト慣れしている受験生とかだと理解しづらい感覚だと思いますけれど。 留学期間中にそれを痛感したはずなんですが、帰国して3ヶ月も経つとすっかり忘れてました。
私自身、プログラマという結構集中力が必要とされる仕事をやっていて、実際プログラミングしてるときは数時間集中することも多いんですが、それとはまた別物なんですね。 もしかしたら同じ感覚で集中できるプログラマもいるかもしれないんですが、気の持ちようなのかなんなのか、とにかく私には別に感じます。 自分のペースで集中できるかどうかの違いなのかもしれません。トイレ行ったり音楽聴いたりガム噛んだり Twitter したり自由にできるし。
Listening パートではふっと別のこと考えてる隙にスピーカーが話し始めちゃってついていけなくなりますし、Reading パートではなかなか読み進められず、能力的に普通に理解できるはずの文章を何度も読み返したりするんですね。 試験である以上集中力が要求され、高いレベルでキープできる人ほど本来の英語力を発揮できるのは仕方のないことなんですが、正直、思いのほか集中できませんでした。
いやまあ集中できてたら確実に600超えられていたかというと、それもまた微妙ですけどね。 やっぱり Listening パートは相変わらずはえええって思ってましたし。 当たり前ですが、まともに話す気のあるネイティブはあんなスピードでしゃべりませんからね。
反省。
帰国後の勉強は英語に触れない日はない、という状態にはなっていたものの、そんなに負荷の高い勉強はしていません。 iKnow はかなりやり込んでますが、スマホ片手にできるので、電車の中や寝る前のベッドなどで手軽にやっていました。 かけた時間はそれなりですが、あんまり効率良くなかったと思います。
これは私見ですが、一番効率の良い英語の勉強法は、何のひねりもない大学受験的なやり方だと思っています。 長文読解をやり、わからない単語は辞書を引き、ノートに単語と発音記号と意味を書き取り、その単語を使用した例文をいくつか書いてみる。 とても地道なこの勉強法は、多分単語や英文法の習得に関しては一番近道で、教科書の代わりに適切な英文、教師の代わりに適切な解説の用意された参考書を数周繰り返すのが良いと思っています。 実際英語で作成された英語の勉強法的なテキストでも、そういう勉強法を解説しています。語学学校の教材のひとつに、そういう解説がありました。イギリスで出版されたものだったので、多分これがオーソドックスなやり方なんだと思います。
ただ、このやり方ってモチベーション続きにくいんですよね。。。 普段紙とペンを使わない生活をしているとなおさら。 なので多少非効率になってもいいから、紙とペンを使う勉強法を敢えて離れるやり方を試した、というのがあります。 iKnow を選択したのはこれが一番の理由で、半分成功、半分失敗でした。
成功は、勉強をはじめるハードルがかなり低くなるので、毎日少しずつでも勉強を続けられたこと。 英語の勉強はやはり続けられるかどうかが一番ネックだと言われるので、この点では大成功でした。 実際、留学後に覚えた単語も結構多く、今回の TOIEC でも役に立っています。
残り半分の失敗は、机に向かってペンを走らせ集中する時間を取っていなかったので、TOIEC のような2時間のテストは久しぶり過ぎて集中力が続かなかったことです。 これ、たまにでもいいから紙とペンを使う勉強法を捨ててなかったらある程度は改善できていたような気がします。 他の高得点者の勉強法はというと、模擬テストをやった後に間違えた箇所を徹底的に復習、というルーチンを繰り返している印象が多いです。 テスト勉強のやり方としてはごく一般的な手法(大学受験とかは過去問かなりやりますし)だと思うんですが、特に模擬テストを行うことで実際のテストを疑似体験するのはやっぱり重要なんだな、という当たり前のことに気づかされました。
まあ平たく言ってしまうと、TOIEC 舐めててちゃんと勉強してなかったのが敗因ですね。
今後の TOIEC
正直 TOEIC は軽視してました。 だって、高得点者でも私より全然英語話せない人がいっぱいいるって現実を知って、これのスコア上げてもあんまり意味ないんじゃ?という印象を強く持ってしまったんですね。 なので一度は TOEIC 受けるけどあとはもういいや、と考えていました。 実は本来の英語力を把握するためと考えて、TOEIC 向けの勉強は基本的にやりませんでした。 iKnow の単語に TOEIC 向けコースがあったので、それをやってたくらい。
ただ、帰国後 DMM 英会話をはじめたり、少ないながらも外人さんと英語を話す機会があり、会話を楽しんでいるといろいろと感じるところがありました。 Listening がどうしても4技能の中で特に弱いのでここを強化したいって気持ちはずっとあるものの、日本で話す外人さんって基本的に日本人に好意的なので、分かりやすいようにゆっくり話してくれるし、発音いまいちでも結構聞き取ってくれるんですね。
一方で語彙力や文法力は4技能を下支えする基礎力なので、これがないとある程度やりくりするにしても限界があります。 今でもそこそこ話せるけど、この基礎力がまだまだ不足しているのでうまく伝えられないことも実感することが増えてきました。 ある程度勉強していると、一番効果的に英語力延ばせるのは、4技能そのものを勉強することより基礎力上げることじゃないかなあと感じてきたんです。 で、日本で語彙力や文法力を上げる勉強をしようとした場合、目標にするのにうってつけなのって TOEIC なんですね。 少なくとも社会人にとっては。
これまた当たり前のことですが、何事も基本が大事。 という訳で、今後ある程度 TOEIC を継続して受けて、スコアアップを狙いたいと思います。 今の働き方だと TOEIC のスコアが直接仕事面で有利に働く可能性はあまり高くないので、単純に英語力向上の見極めに使う感じですね。
具体的には DMM 英会話の受講数を減らし、その代わりに紙とペンを使う勉強法をできるだけ継続的に行う、というスタイルでやろうと思っています。 iKnow は引き続き使うけど、ここで出てきた単語を辞書引いてノートに書き留めてってやったり。 英語の勉強をはじめてからまだ参考書ってまったく使っていないので、いくつか著名な本を使ってみようと思います。 次の TOEIC は3月だったかな? 英語の勉強はなかなかすぐに結果が出ないことも多いけど、ある程度の手応えは感じられるように頑張ります。