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Web開発者oakbowのブログです

退職のお知らせ

ブログの初エントリが退職エントリというのアレですが、ご報告も兼ねて。

2014年12月末で、株式会社パソナテックを退社しました。

2015年以降はJob-Hubの社外の技術顧問的な立場で若干関わるものの、基本的にはフリーランスとして活動を開始する予定です。

在職中にお世話になった方々には、この場を借りてお礼に代えさせて頂きたいと思います。

ありがとうございました。

 

在職中の肩書は特にありませんでしたが、クラウドソーシングサービス Job-Hub の4人目の立ち上げメンバーであり、最初の社外からの参加人員であり、最初の開発者だったので、実質的な役割は開発リーダーでした。

こう言ってしまっていいのか悩みますが、スタートアップの CTO とか開発責任者とかに相当する立ち位置でWebサービスの開発に従事していました。

 

入社時の経緯

以前は株式会社パソナテックから派遣社員として開発者をしていました。

長く続いた派遣先が満了になり、次は正社員狙おうかなあと派遣案件を断りまくりながらゆるーく就職活動していた時に、お呼びがかかりました。

最初はしょっちゅうくる派遣案件の紹介かと思ったんですが、「詳細は言えないけど派遣じゃないよ。自社案件だよ」というので正直めんどくさいなと思いつつ行ってみました。この時はじめて丸の内がどこにあるのか知りました。

行ってみたらJob-Hub(当時はコードネームで呼んでました)のプロジェクトのプレゼンを見せられ、チームメンバー3人に紹介され、ぜひ来てください、待ってます!という歓待で少々驚いたのを覚えています。

思えば面接らしいことをまったくしていないのですが、派遣時代の評価が非常に良かったらしく、CA(キャリアアドバイザー。派遣社員と派遣案件のマッチングをする人)からお勧め人材として上がってきていたようです。

仕事はもちろん真面目にやっていましたが、その内容をきちんと評価していただき、次の仕事に繋がったという点では特に嬉しい経験でした。

派遣先企業の皆様および担当営業、担当CAの皆様、本当にありがとうございます。

 

やったこと

開発者として、サービスの発展につながりそうなことはすべてやってきました。

  • 画面設計
  • テスト設計
  • 仕様設計
  • システム設計・導入
  • 機能開発
  • 運用管理・監視
  • 障害対応
  • ユーザサポート(一次対応、二次対応、ヘルプページ作成)
  • 営業活動(営業の企業同行)
  • イベント参加(プレゼンやLT登壇、交流会)
  • マスコミ取材対応
  • ブログ執筆

私が加わった時点でどういう機能をリリースするかの骨子は決まってはいたものの、立ち上げから関わっていたため、全機能の9割以上を設計しています。

そのため仕様を一番深く理解しているので、勢い開発だけでではなくユーザサポートの元締め的な役割も兼ねていました。

設計では仕様設計(どの機能がどんなふうに動くか、詳細設計の数歩手前レベル)のほか、画面設計も文言作成(画面上の文言やメールの文言)も行っています。

ユーザサポート分野ではヘルプページの作成や文言チェック、問い合わせ対応(一次、二次)とメール文言チェックという感じです。

 

Ruby/Railsを習得していなかったこともあり、実際の開発業務を本格的に始めたのは在職後半になってからです。

それまでは上記の設計やサポート業務のほか、開発周辺業務ではややインフラ的なことをやっていました。

ルートドメインを使用できるようにDNS関連の設定をやったり、asset_syncを導入して静的ファイルをS3に流すようにしたり、CloudFrontを導入したり、carrirewaveの設定その他の見直しをやったり、herokuのアドオン見直しや設定変更をやったり、Unicornを導入したり、Webフォントを導入したり、gzip圧縮できるようにしてみたり、パフォーマンスチューニングをやったり。

本格的にコーディングするようになってからの機能開発は、仕様把握が必要でロジックが複雑になる中規模以上のものや、パフォーマンスチューニング系を中心に担当しています。

一括配信系とか、お金周り全般とか、一覧表示とか、大まかにいうとそういった機能です。

 

この辺の深掘りはまた別の機会にでもやりたいと思います。

ノウハウの多くはQiitaに投稿しています。

 

運用面はherokuのアドオンにかなり依存して楽できていましたが、newRelicとにらめっこしてパフォーマンスの問題や要改善個所を洗い出したり、PaperTrailのログから異常の兆候を監視したり、AirBrakeが知らせてくれる例外検知から障害切り分けを行って他の開発者に対応依頼をしたり、自分でバグを直したりってのは土日などの休日も含め日常的にやっていました。

アドオンのほかはherokuのニュースレターのほか、facebook経由で対応が必要な有益な情報が届くことが多かったので、このあたりのチェックも合間合間にやっていました。

HeartBleedとかアップデートが必要なgemとか、そういう情報ですね。

 

 得られた経験

非常に多くの貴重な経験を得られました。

この点、株式会社パソナテックには非常に感謝しています。

大企業の新規事業なので狭義のスタートアップの定義からは外れるものの、小さいチーム内でほぼ完結していたので、世の中のスタートアップに近い経験と、それとは別視点の経験が得られたと思っています。

人材業の会社であるため、開発者不足の現状を実感し、俯瞰した位置で知ることができたように思います。

あくまでJob-Hub専業ではあったのですが、他部署に協力して自社開催イベントに参加したり、開発者マッチングにアドバイスしたり、人材採用に携わったりすることもできました。

 

プレゼンやLTのような人前に立って話すのもそれまでは未経験で、正直苦手で避けたくてたまりませんでしたが、サービスの宣伝のためと思い何度かこなしています。

最初は不安でチームメンバーに着いて来てもらってたりしていましたが、今ではそこそこ慣れてきて、もっとしゃべりたいなと思うようになりました。

人見知りで慣れていない人と話すのも苦手なんですが、各種イベントに参加し、交流会で名刺を配って、少しでもサービス名を広げられればと頑張っていました。

こちらもずいぶん慣れたものの、やっぱり話しかけるのにまだまだ踏ん切りがいります。

 

プロジェクト参加以前はRubyRailsもGitも使えず、herokuもAWSも使用した経験がなかったので、技術的な進歩も格段のものがあったのですが、やはり貴重な経験という面では開発者としての横方向の広がりのようなものが大きかったように思います。

Webサービスのスタートアップ界隈というのはやはり相当に異色だと感じます。

3年3か月の在職でしたが、特にサービスリリース後の2年間の経験は濃密で、それまでより倍のスピードで時が進んでいるような感覚でした。

楽しくもあり辛くもある時期でしたが、この時期に出会えた皆様、お力添えいただいた皆様のお蔭で乗り切ることが出来たように思います。

 非常に充実し、力を尽くしてやりきった感のある3年3か月でした。

 

今後のこと

前述した通り、しばらくは引き続きJob-Hubの技術顧問的なお仕事を引き受けつつ、フリーランスとして活動していきます。

不慣れなことも多く、ご迷惑をおかけすることもきっとあるだろうなと思いますが、繋がりのある皆様におかれましては、引き続きお付き合いいただきますようお願いいたします。